ジャーナリズム崩壊

ジャーナリズム崩壊
記者クラブ憎し、というよけいな怨念すらこもってるんじゃないか、というぐらいの記者クラブ批判の書。
読むと、この人が業界内で嫌われてるんだろうなぁというのがよくわかる。が、競争社会なのだからそれでいいんだろう。組織に所属せず個人名で仕事ができる人っていうのはそう言うもんだろう。日本社会になじむのは難しそうだと、思うが、無関係な位置で読んでいる分にはかなり面白い。本書に名前を出された人はけっこう困っちゃう人も居るんじゃないかな、特に会社勤めな人とか。余計な心配かな。
心に残ったキーワードをいくつか。
編集と経営を分けて考える
→編集のプロが編集を行い、経営者は経営のプロがつとめる、編集者の延長線上に経営者がある訳ではない(という考え方)
通信社と新聞記者の違い
→事件/事故の第一報は通信社(AP、共同通信など)に任せ、新聞記者はその背景にある政治的事情などの分析、批評を行うのが新聞記者(=ジャーナリスト)なのだそうな(この本の著者のつとめたNYタイムスでは)確かに日本の新聞にはこの区別は無いよな。
アフリカ開発会議や、洞爺湖サミットでの取材の難しさは、他の雑誌(news weekなど)でも指摘されている話で、そういうことを、一切報道しない「日本の新聞」の読み方が変わった気がする。



ハチワンダイバーの8巻も出てたのでついでに買った。
いつもどおり、面白い。