ブラインドネス

ブラインドネス
何やら評判が良さそうなので見に行った。
最初は伊勢谷友介が、そして、次から次へと目が見えなくなってゆく奇病が流行る。最初、政府が機能していたころは対象の患者を隔離病棟に入れて行くのだが、やがて、政府が機能しなくなり、隔離病棟を監視する軍隊すらいなくなる。
最終的にはみんな目が見えなくなってしまう。一人を除いて。
目が見えなくなった世界では、宝石も、高級腕時計も、そして肌の色の違いも、外見の美醜も意味をなさない。街に転がる死体を葬ることもできず、当然、街に車など走らない。改めて現在の文明がいかに「目視」に依存していることに気づかされる。
つまり、目が見えなくなった世界では人々は社会性すら失い、本能に忠実に生きる「動物」となる。必要以上に暴力シーンとセックスシーンが多いのはそう言うことだろう。
一人だけ目が見える状態で残された女性を中心に新しく「社会」が構築される様が描かれる。
目が見えなくなってからの、黒人男性の「今が一番幸せだ」という言葉は非常に深い。
最後に、伊勢谷友介の目が回復して物語は終わるが、ラストの黒人男性のナレーションがまたシブい。
個人的には見てよかったと、思うが、この映画PG-12っていうのは甘くないか?例え保護者同伴でも、13歳には見せられない映像が山ほどあるぞ。