某ASP屋さんとの会話をメモ

クラウドについて、ASP事業に従事していた人の目から意見を聞く機会があった。ものすごく説得力があった。
魅力あるソフトウェアが用意できなければ、結局はハードウェアを賃貸しした方がビジネス的には好結果に結びつくそうだ。つまり、「プロプライエタリでも使いたい」という気持ちが「オープンでフリーなアーキテクチャじゃないから嫌だ」よりも上回るようなコンテンツを提供できないなら事業にならないだろう、ということらしい。ある意味当たり前のようだが、googleにしろamazonにしろsalesforceにしろ、SAAS屋のコンテンツのAPIは使いたい(そちらが魅力あるコンテンツでハードウェアの仮想化なんておまけに過ぎない)と思わせることに成功できないと、売り物にならないだろう、とのこと。魅力的なAPIを提供できないなら(不人気で誰がこんなドマイナーなアプリ使うかバーカって思われるようなAPIしか出せないなら)仮想環境のホスティングもどきをやって自由にフリーなOSを走らせる場所を売った方がまだビジネスになるだろう。
とか、そんな話。


じゃあ国内でどういうところなら勝負できるの?と聞いてみたら
クラウド」の前にASPやら、SaaSやらがどういう成功(あるいは失敗?)をしたか考えてみればいい、と言われた。日本のどこの会社がASP事業を、SaaS事業をバカ売れにした?
との答えが、さすがに唸ってしまった。バカな俺には携帯コンテンツとか?ぐらいしかぱっと思いつかなかったが、、、


あと大事なポイントとして如何にして納得できる「従量制」での「課金」体系を作れるか、などなど。大変興味深い話を聴くことができた。
例えば、ネットワークの向こうに落ちない◯◯がある(自前でクラスタ環境を用意しなくても良い)と言われたら何だと、月何円からだと「買いたい」と思わせれるだろうか。普通にデータセンタにサーバ買ってホスティングするよりもそちらの方がメリットが有る、と思わせるにはどういう価格体系じゃないと売れないのか、などなど、大変興味深い話しを聞けた。


自前でクラスタ作るのがメンドくさくて、仮に作ったとしてクラスタの運用には自信が無くて、でも信頼性を確保したいから多重化構成にはしておきたい、という用途だと、DB屋さんぐらいしか思いつかなかったんだが。まだ他にあるのかな。