痛いところを突かれた。

日本人プログラマーについての記事が Hacker News で話題になった

多くの日本企業はほとんど新しいプロダクトを作れないというのが僕の仮説だ。なぜなら日本企業では既に解かれた問題を何度も何度も解くための人材が揃っているからだ。

これを見て思い出したのが

もっとうまくなってから練習するよ by 野比のび太。

そう、多くの人はリスクを回避するという言葉を言い訳にして問題(トラブル)から逃げる。
問題を解くためにプログラムを手に取る、ということはしない。
なぜならプログラムは単価の安いIT土方がやるもんだから。ということにして「できない自分を正当化するのに必死」なわけだ。解けるのは答えのある問題まで。つまり、大学入試程度の白黒はっきりつくところまで。答えは与えるものではなく、合っているかどうか人に聞くものという概念から卒業できない。
現実世界の答えのない問題に自分の答えを与えられる人間はほんとうに少ない。現実問題に立ち向かう際にプログラムという道具を片手にとって取り組む人間は更に少ない。


道具を使って、問題に立ち向かう勇気など昇進する人にはない。なぜならそんなもの持っていたら昇進できないからだ。そこから逃げ出したものはリスクヘッジの名のもとに「リスク管理ができる」と評価される。当然困ったときに役に立つわけがない。なぜなら、困ったとき、その人は既にそこにいないからだ。こうして胆力のない修羅場の経験値の薄い管理職が量産される。そういう管理職はみな口々に言う

もっとうまくなってから練習するよ。
実績がないと使えないよ。

自分が先んじて第一歩を踏み出すということは絶対になく(当然そんな野心はない)既に解かれた問題を何度も解くのが大好きだ。近年ではこういう「出来る自分の俺ってスゲー感」を演出するために「振り返り」という役に立たないキーワードも出てきた。
仕方ないじゃん。企業で生き残る為ですもの。傷のない経歴を作るにはそうするしかないんだもの。そういう人生を否定はしないが、修羅場から逃げるのが仕事にして満足感は得られるのか。(それで満足ならそれでいいんだが)
ドラえもんだってのび太が主役なわけで、決して出木杉君では主役にならないのが日本文化。スーパーマンを主役にする彼の国の事情とは違うんだ、まぁ、社会ってそういうもんだよな。


俺も似たようなか弱きニホンのシャカイジンの一員だが、願わくば、自分は狙って逆張できる勇気は持ちたいと思う。
正直なところ、痛いところを突かれたと思った。良い指摘だと思って受け止めよう。