seti@homeとbitcoin

何か、計算資源が必要な問題があったとする。
昔であれば、seti@homeのような、大規模分散計算が必要な問題があったとする。まぁ、これは仮に、と言う話で。
seti@homeのようにボランティアベースでは参加者が伸びないので、参加者を増やす仕組みを考える必要がある。
それには、使う人がメリットを享受できれば(利用者が進んで計算に参加すれば)良いように思える。


さて、ここで出てくるのが、bitcoinだ。
よくある解説では、中央銀行を持たない通貨だとか、10分程度で収束する問題を複数ノードで共有することで信頼性を得ている、だとか。
ネット上では、いろいろな解説を読むことができるが、利用者(ここではマイナーに着目する)は自ら利益を享受するために進んで計算資源を提供し「演算」をしている。
その演算結果の存在は、p2pで隠すこと無く皆が知ることができる、隠すことができなくなっている。currencyとして設計されたのだから、どうせ、遅かれ早かれ解はネットワーク上に流れてくるのだ。(とはいえbitcoinの場合は、解読するには公開鍵方式を取っているようだが)
bitcoinにそういう目的があるかどうかは、わからないのだが、演算行為を利用者の利益に結びつけ、隠すこと無くネットワーク上で結果が得られるっていうアイディアは、もしかして大発明なんじゃなかろうかと、今更ながらに驚いた。


隠された真の意図がありました。という超展開があると面白い。とはいえ、bitcoinの場合、通貨流量調整のために問題をチョイスしているようだから、そういう意図は無いように思える、今のところは。(意図はわからん、本当にcurrencyが目的なのかも、最初の頃に参加した人は大量保有してるだろう、これは、欲しい解と交換できる原資を大量保有している、と見ることもできる)


個々人の欲望とネットワークを利用して高信頼の解を得るなんて、そういう小説だれか書かないかな。bitcoinの論文が既にそうなのか。


1行読めば、1行に驚く。Satoshi Nakamoto何ものぞ。