放射線の値

NHKによると「ほぼ横ばいか減少」ということになっている。川崎市の場合は、まだ減少傾向は続いている。今日は85nGy/h。
また、海に流出した放射性物質はひび割れから流れたという報道も出てきた。
拡散の式を考えると、時間が経てば急速に濃度は薄まる(薄く広まる)ことが予想できるが、相手は太平洋。太平洋でとれた魚はじゃあ、汚染はされてしまうのか?太平洋の魚は食えなくなるのか。
この件で思い出すのは、夢の島第五福竜丸の展示だ。


かつて、第五福竜丸の事件が起こった頃(1954年)、日本に水揚げされたマグロの一部は「原子マグロ」と呼ばれ、海中などに投棄されたと記録されている。築地に運ばれたものは、築地の地下に埋めた(その時「マグロ塚」という塚が作られた、今は夢の島新木場駅から歩いていける)に移動されている)
太平洋ではその後も、原水爆実験を欧米諸国が実施していて、ムルロア環礁でフランスが最後に実験したのが1996年だから15年前(セシウム137の半減期よりも短い)。つまり、既に太平洋でとれた魚は放射能と共存していたことになる、もちろん、時間と共に拡散して十分に薄まっている、十分に無視できる量に薄まっていたと見るべきだろう。


自分の考えでは、一時的な汚染はあるだろうが、十分無視できるレベルまで薄まるであろう、と、思っている。ただ、心配なのは、薄まるのが分かっていても、「これから永続的に流し続ける」とやがて濃くなってしまう。それはまずい。今回流出元のひび割れが見つかったのはそういう意味でも意味がある(たぶん、他にもあるんだろうが、すべてのヒビを見えない状態で塞ぐのは至難の業だと思う、本当に頭がさがる思いだ)



銃・病原菌・鉄を読むと、人類は狩猟採集民から、農耕・家畜から食料を得るようになった食料を生産できる人類について触れている、人類はある日突然、狩猟採集を辞めたわけではない、という話が出てくる。他人ごとのように読んでいた。よくよく考えると太平洋の魚をとって食ってる日本人は漁業については未だに「狩猟採集」だったとことに気がついた。この本は本当に示唆に富んでいる。

X線とガンマ線の区別は業界によって違う
http://togetter.com/li/118844
なるほど。