放浪の天才学者エルデシュ(文庫本)

文庫化されてたのを買った。本日読了。
エルデシュが愛すべきキャラクターとして描かれている。数学の話は少なめ。彼の人柄の良さ、周囲の優しさのみが読後感として残り、大変良質な本だった。ずっと、読みたいと思っていた本だったので、まずは文庫化されたことに感謝したい。そして、類稀な天才数学者を奇行よりも、数学能力に着目して書いてあること、母と子供たちと仲間の数学者を愛し続けた彼のキャラクターを描ききった作者にも感謝をしたい。素晴らしい本だ。
ロン・グラハムの話が多々出てくるのが興味深い、この人はピーター・フランクルの師匠(数学の、ではなく、大道芸の)として聞いたことがあり、以前から興味があった。エルデシュの本で彼の学位を取るまでのエピソードが読めるとは思わなかった。
本書にはグラハムだけではなく、ハーディや、ラマヌジャンといった時代に残る数学者のエピソードも盛り込まれており、かなりお買い得感の高い本だと思う。
おまけ:
で、本書には書かれていなかったが、今調べたら、ピーター・フランクルもエルデシュの共著論文が6編もある、、エルデシュ数1の数学者なんだそうだ。すごい。。