愛と誠

梶原一騎原作、ながやす巧(画)という原作は読んだことがない、という状態で見に行った。
見事なまでのパロディ映画で、キッチリ笑わせてもらった。さすがは三池崇、巨匠相手にも手を抜かない姿勢には本当に頭が下がる。
70年代の純愛だとか、スポ根だとか、今、まともに再現すると、さすがに暑苦しくて、娯楽作品として成立しないのだろう。だからこそ、笑いの要素を入れざるを得ないのだろうが、真剣に取り組む姿を笑ってしまうと、後味の悪さを感じるものだ。しかし、この映画にそういった部分はなく、脚本が確信犯的にバカを演じさせている。これは見事だ。