一人で何人食わせられるかな

ある程度仕事をこなせるようになると、自分以外の周囲の人の仕事を作る作業に着手することになる。仕事を持ってくることもあれば、自ら作り出せる人も稀にいる。
仮に、ベテラン2人が持ってきた仕事で1人の新人の面倒を見る場合、自分以外に0.5人分を食わせたことになる。
SIの世界が能力がすべて。生産性の高い奴とそうではない奴は10倍程度の差がある!とは使い古された言葉だが、10人を食わせるほど稼いでいる1人、と言う話はあまり、聞かないような気がする。実際そういう人は少ないのだ。これはどの業界でも同じだと思う。


もっと能力主義が進んだ世界では、1人が作った物語が、出版社や映画関係者を集めて、映画を作るという創作活動(立派な仕事)を生み、そして記録的なヒットになる、こともある。結果的には、1人が数百人を食わせたのだと言って差し支えないと思う。大変素晴らしい話だ。


逆に、素晴らしかった原作が、とんでもない駄作に化けて映画化されることもある。
さて、大コケした場合に、原作者は映画の責任を背負うべきだろうか?
例:こち亀の映画とか。ドラゴンボールの映画とか。作者が責任を負わなくても良いと思える、ものスゴい映画はある。


映画化した場合、それは映画を作った者に収入が入り、責任を負う構造がいいと思っている。映画化に限らず、テレビドラマ化でもね。


物議を醸した原作使用料100万円の件に関して
これを見て最初に思ったのは、1人の作った創作物が作り出した雇用の凄さだ。結果的に何百人がこの人の創作物で飯を食う事ができたのだろうか。
映画がヒットしたのは(出演者含む)映画の作り手の手腕によるところで、その手腕だって金銭的に評価されるべきかな。そういう他者への敬意が視聴者に見える形で言えば(言ったのかもしれないけど)違った展開もあったのではないか。
自利利他って難しい。


この漫画にも映画にも興味はなかったのですが、この展開は興味を持ちました。今後の展開に注目したいと思います。