フランコのインタビュー

フリオ・フランコが語る超一流のメンタル術
気に入ったところ

――野球選手にメンタルが重要だということに、どうやって気づきましたか?

10代の頃にマイナーリーグと契約を結んだときは、パワーがあり、若く、健康だったから、フィジカルさえあれば十分だった。それから年を重ね、もっと自然になることを覚えた。それが集中するということだ。経験を積んで24、25歳と年を重ね、30歳になると余裕が出て、すべてを受け入れて集中できるようになる。フィジカル的にもメンタル的にも、仕事の進め方を理解してくる。肉体的に若いときは、メンタルを追求しなければならない。逆にメンタルが確立された年齢になれば、肉体を作ることが必要だ。 

つい最近、2000本安打を達成したラミレスもメンタルが7割、技術が3割と公言していた。野球選手だけではなく、競争にさらされる、ボスに選抜される全ての人に取って、ある種の奥義だろう。
つまり、3万円を取りにいくとか考えるのではなく、メンタルを確立しよう。メンタルが確立された年齢になれば、技術を作る事が必要だ。
もう一つ。

 ――外国人選手の中には「日本人はずっと野球のことばかり考えている。もっとオンとオフの切り替えをするべきだ」と言う者もいます。

 ずっと野球のことを考える」ことこそ、俺がやりたかったことだ。俺は野球選手になるために生まれてきた。毎日プレーしたければ、日本人のように建設的に考えなければできない。うまくなることを考えるなら、どうすれば毎日プレーできるかを考えなければならない。一生懸命プレーしても、ミスは必ず起きる。だったら、全身全霊で野球のことを考えるしかないじゃないか! 

 ――あなたが誰よりも長く第一線で活躍できた理由がよくわかりました。

 自分の仕事に誇りを持っていれば、辞めたくないと思うはずだ。カネのためではない。その世界のトップに立ち続けていたいからだ。ずっとフィールドに立ち続けられるかは、自分次第だ。俺はベストになりたいと思い続けてきた。

シビレタ。カッコいい。

 ――最後に、大舞台で成功を収める秘訣を教えてください。

 才能を持っているなら、必要なのは規律だ。仕事にどれだけの精力を傾けることができるかは、規律が関係してくる。24時間努力するんだ。野球を信じろ。そういう思考に、終わりはない。才能の幅には個人差があるが、誰もが持っているものだ。長所を伸ばすことより、短所の克服に時間を割かなければならない。それは日本人が得意なことだろ?  努力、努力、努力だ。練習だけが君をパーフェクトにすることができる。それが真実だ。よき助言者を見つけ、彼に耳を傾けるんだ。そうしてどんな練習を重ねていけばいいか、適切な方法を見つけるんだ。 

フランコほどの男がこういうなら、そうなんだろう。月給なぞ気にしてる場合じゃない。俺もがんばろう。ありがとうフランコ