ライフ・オブ・パイ/虎と漂流した227日

年末にCSで流れていたのを録画して今更ながらに見てみる。
ゼロ・グラビティ」と同じ「1人で頼れる者がいない状態でサバイバルしてる」映画。
だった。作中で「トラが居ることで緊張が生まれ、生き延びることができた」とあり、ははぁ、確かに落ち込む暇が無い方が良いのかねぇ、なんて呑気に思ってた。画面はキラキラしてて奇麗だね。


と、思ったら、最後の10数分で急展開する。
え?あれ?
と、思っているうちに映画は終わってしまった。まるでシャマランの映画のようだ(と、思ったら、この作品、当初は本当にシャマランが監督する予定があったと、wikipediaに書いてあった)
ええと、、、と、思い出しながら話を整理すると、実はとんでもない話であることに気づく。(暗喩が多くて、カラクリに気づくのに時間がかかりました、あぁ、ベジタリアンとかいうのはそういう前振りか)


・・・・これは、もう一度、見ないと、と、思う。
もう一度見ると、キラキラした画面を奇麗とも思わないし、トラと主人公パイとの絡みが違う光景に見える。あぁ、これは心象風景を描いていたのか、と気づく。最後に「トラは別れも告げずに行ってしまった」「トラと別れたことが悲しくて泣いた」という部分が一切、感動できない。


これ、映画館で見なくてよかったと思う。というか、1作品で2度見たくなる作りになっていて、なるほど、興行収入を上げるギミックになっているのだなぁと、感心もする。


宗教や倫理観に踏み込んだ物凄い深い映画でした。
何より驚いたのは、この映画をR-15にも、PG-12にもしていないところ。
俺は、子供にこの映画は見せたくないと思いました。