白ゆき姫殺人事件

原作が「湊かなえ」と聞いて、映画館に見に行った。
原作は読まない状態で見に行った。大正解だったと思う、この複雑な話をよく2時間に纏めたもんだと感心した。
途中まで、心の奥底をえぐるような「どうするんだこれは」と言いたくなるような展開が続く。途中で井上真央のターンに入って、一気に風呂敷が畳まれていく。この内角ギリギリを攻めるような物語の進め方は、物議をかもすんだろうなぁと、原作のamazon評を見てみると、やはり、賛否が大きく分かれていた。
ストーリーはかなり、変則的な勧善懲悪だと思えば良いのだろうか、twitterや、ワイドショーの見方が変わるかもしれない。
湊かなえは「視点が変われば事実が変わる」話が本当に上手だと思う。実際の世の中には、本作のような現象が溢れていて、本来であれば一次情報(あるいは当事者)からの情報を得るべきところを、二次情報(他人からの伝聞など)を都合良く組み合わせ、ストーリーを組み立てて、事実誤認をしてしまう例は、よくある。
そういう過ちを回避するためにも、情報源への見極めが重要だと言うことを改めて、強く認識した。


まったく、ストーリーに関係はないのだがこの事件を思い出した。
香川・坂出3人殺害事件
これに限らず、メディアスクラム+ネット上での炎上を起こすような事件は、大半は事件報道のあり方に問題があることを本作は指摘している。