飲み明かした朝に身につけた業

その日、俺は荒れていた。
ロッテが、愛するロッテ球団が、こともあろうにダイエーをヨメにもらうというのだ。
これ以上、荒れる理由があるか。
どうせ、ロッテ球団の選手は全て2軍扱いにされるに決まっておる。くそ。
合併するのは結構だが、自分とこより弱いとこ探さんかい!あ、ないのか。


明け方まで飲んでいて、さぁ、そろそろ電車が動くから始発で帰ろうかねぇ。座れるうちに。
そう思って川崎で南部線に乗る。
南武線は川崎から立川までを往復する路線で、俺は途中にある武蔵小杉で乗り換えるはずだった。
このときまだ6時前だったはずだ。
飲み疲れているので寝てしまう。
気がつくと、俺は、立川にいた。
あれ?
終点???
俺は途中の武蔵小杉で降りなきゃいけないのに〜。
まぁ、いいや、仕方が無い、このまま乗ってたら、また川崎方向に帰るだろう。
だから、大丈夫。
そしてまた、寝た俺が次に気がついたときには、川崎にいた。
往復しとるがな!


でも、酒が入って超ポジティブシンキングの塊と化していた俺の脳が即座に指令を出す。
「大丈夫、このまま乗っていたらそのうちまた武蔵小杉につくだろ」
こうして、またまた寝入ってしまった(!)が、
奇跡的に武蔵小杉で起きることに成功したのである!
さすが俺、気合が違うぜ、などと思いつつ家についたのは朝8時をすぎていた。
こうして、二日酔いの重い胃袋を携え布団にもぐりこむのであった。
しかし、飲みすぎたな。控えねば。