ガジェット愛が止まらない スパタ斉藤、るかぽん(著)

その昔、PCの自作をやっていたころに、PC-DIYという雑誌を貪るように読んでいた。無知だった俺には、PCにはこういう部品があるのかと、大変勉強になったが(最初の頃だけ)そのPC-DIYに連載されていたのが、るかぽんの漫画である。書店で見つけたとき、思わず懐かしさを感じて手に取って、レジに直行してしまった。
で、もう一人の著者、というか本書の主役のスタパ斉藤の文章は他の人には真似できない特異な文体であり、物欲番長とかよりぬきスタパさんとか、LOGiNとかファミ通とか他いろいろ、の著作にどっぷりはまっていた頃を思い出して買ってみた。
で、感想。
面白いんだが、漫画化されて、スタパ氏の文章力がスポイルされたのは残念なところ、つまり、あの特異な文体は読めない。るかぽんの漫画が読めます。
とはいえ、文体にごまかされない、スパタ氏の青春時代のエピソードが読めて、それはそれで面白いです。これまでの著作では見られなかったスタパ氏の一面が見られます。つまり、これまでとは違った視点での振り返るスタパ像が描かれています。秋葉原巡りの話は大変興味深く、高度情報化社会になって失われたワクワク感を上手に伝えていると思います。他にも初音ミクのブレイクに対する複雑な思いを吐露してるエピソードなどは、長年「サイバーなモノ」を見てきたスタパ氏ならではの視点で面白いと思いました。


おまけ

『ガジェット愛がとまらない』感想まとめ(NEVER)

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やっぱ、面白いわ。この人。