touch

touch(AXN)
最近、このドラマにハマっている。
ジェイクという自閉症気味の(無口な)男の子と父の数字を介したコミュニケーションで、いきなりフィボナッチ数列とか出てきて面食らう。
ジェイクが指し示す無意味に見える数字に、ジャック・バウアーが頑張って意味を見いだしに街を走りまくる。だいたい、そういう話だ。


これだけ聞くと、支離滅裂に聞こえるが、何を面白いと思ったかというと、物語の進め方が特徴的なのである。


毎回毎回、複数の登場人物が出てきてマルチスレッドに物語が進行していく。そして、最後にWaitforSingleObjectのようなスレッド待ちが起きたり、あるいは、スレッド間の関連が分かったりする。あるスレッドのイベントが他のスレッドへ発火する場合もある。
映画「バベル」も似たような作りなのだが、バベルにあった投げっぱなしのスレッドが、パラレルに走ってるイメージではなく、touchはもう少しconcurrentな印象(なんとかして、バラバラの話をまとめようとする意思)を感じられる、気がする。気のせいかもしれないけれど。


いずれにせよ、どこかしら、デザインパターンを思い起こさせるストーリー作りが琴線に響くのだと思う。



たまたま、本屋で知ったのだが
ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい
という本があるらしい。発達障害を疑われたジェイク少年が「物理」を介して人とコミュニケーションを取るという、にわかには信じがたい、しかし、touchの元ネタはこれではないかと、思わされる話ではある。
サヴァン症候群とか、単語では知っていたが、こう、実例が伴うと、人間の可能性ってすげぇと、感心する。