北方領土交渉秘録―失われた五度の機会―(新潮文庫)東郷和彦著

文庫化されていたのを発見して買ってきた。
「日本は北方領土を取り返すために何をしてきたのか」
この問は、一連の佐藤優の書籍を読むとだいたいの流れをつかむことができる。少なくとも小泉政権の早期までは『本気で取り返すために動いていた人たちがいた』そういった人達が日本でどういう経過をたどったかは、本書以外にもいろんな書籍から明らかになってきている。
本書はこの取り返すための流れを、鳥瞰し、さらに広い視点から見ることができる。と、言ってもまだほとんど読めていない。
まずは、「文庫版のためのまえがき」が熱い。この1,2年の対露政策の状況(メドベージェフが上陸したとか、「許しがたい暴挙by菅」発言)について、書いてあるのだが、現役官僚に言葉を選んで絞り出すように言葉を選んで書いてあるのがよくわかる。