Team Geek

読んだ。大事な部分を書き出す。

ソフトウェア開発は「チームスポーツ」である。成功の鍵は高機能なチームにある。
コラボレーションの涅槃に到達するにはソーシャルスキルの「三本柱」を身につける必要がある。
謙虚(Huminity)、尊敬(Respect)、信頼(Trust)。
あらゆる人間関係の衝突はこれらの謙虚、尊敬、信頼の欠如による物だ。

本書が面白いのは、このHRTを軸にして説明を進めていく事だろう。HRTは道徳教育ではない。HRTはチームスポーツのためのツールとして必要なのだ。つまり、バットやグローブと同じ並びにHRTがある。
HRTというツールを元に、リーダーシップや、組織運営のあり方を語っている。
なるほどと、思う点は多く、参考になる。
特に、マイクロマネジメント(箸の上げ下げまで指示を出すような指示が過多の状態)や、サーバントリーダーシップ(執事や召使いのようにチームに奉仕する)などの概念は大事だと感じた。他にも、有害な人への対処法や、ユーザーとの接し方など、参考になる情報が多い。


ページ数が薄いのですぐ読めてしまうのも良い点だと思う。
説教臭さを感じさせるまえに読み終える事ができる。
時間を置いて、もう一度読みたいと思う。



メモ:
本書では、ダニエル・ピンク 「やる気に関する驚きの科学」(TED)を、引用する箇所が何度かある。
要約すると、人は金銭的なインセンティブ(外部的動機)よりも、自立性、熟達、目的(内部的動機)のためにパフォーマンスを発揮するという話だ。
自分自身の軸がぶれそうなときや、人に動いて欲しいとき、安易な飴と鞭に走らない方が良い結果が得られる場合がある事は知っておいた方が良い。